ますのすし


富山県の名産に「ますのすし」がある。鱒の押し寿司である。富山の兄がお土産にその「ますのすし」を買ってきた。
そして、その日の夜に食べたら、ものっそい腹が痛くなった。あれ?っと思ってよくみると消費期限が昨日だった。おい!早すぎ。ありえない。てか、それならそれと一言欲しかったよ。いや待て!そもそも無理だよ。今日もらったお土産の消費期限が昨日っておい!!!


肉親の裏切り。まさかの謀反。現代版の本能寺の変。お土産の常識に対する強烈なアンチテーゼ。僕はそこに明智イズムの源流を感じた。

しかも、よくパッケージを見たら「4割引」のシールの残骸が貼ってあった。半分はげ掛けて惜しくも失敗した未練たらたらな感じの。いやいや、そこは頑張って完璧にはがし切ろうよ。やればできたって。本気だせよ。集中してやれよ!甘えてんじゃねえよ。


悲しみに打ちひしがれた僕は外に出て夜空を見上げた。鳥の糞みたいなのが肩に落ちてきた。死にたい。